転職せずに市場価値が上がったと実感した、俺が実際にやった3つのこと
この記事の結論
会社員のまま市場価値が上がったと実感するまでにやった具体的な行動を正直に話す。転職活動で初めて気づいた「自分の値段」の変化とそこまでの過程。
転職活動を本格的に始めた32歳のとき、初めて「あ、俺の市場価値、上がってるな」と実感した。
会社を辞めたわけじゃない。副業を本業にしたわけでもない。今の会社に在籍したまま、気づいたら年収換算で200万近く上の求人に声をかけてもらえるようになっていた。
何をしたか、正直に書く。
なぜ「市場価値」を意識するようになったか
28歳のころ、同期が1人転職した。聞いたら年収が100万以上上がったと言う。俺は当時、月の残業が60時間を超えていて、給料は上がらず、スキルも「この会社でしか使えない知識」しかなかった。
そのとき初めて怖くなった。「もし今この会社がなくなったら、俺は何者でもない」と。
転職するかどうか以前に、今の自分が外の世界でいくらの値段がつくのか、まったくわからなかった。それが一番怖かった。
そこから3〜4年かけて、会社員を続けながら意識的に動き始めた。
実際にやって市場価値の上昇を実感した3つの行動
1. 「社外に説明できる実績」だけを意図的に積み始めた
最初にやったのは、仕事の選び方を変えることだった。
それまでは「言われたことをちゃんとやる」だけだった。でも28歳以降は、社外の人間に30秒で説明できる実績かどうかを基準に動くようにした。
具体的には、社内で新しいKPI管理の仕組みを提案して導入した。内容は大したことじゃない。スプレッドシートとSlackの通知を組み合わせた、よくある仕組みだ。でも「提案→設計→導入→運用」まで一人でやり切ったことで、「業務改善プロジェクトのオーナー経験あり」という一文が履歴書に書けるようになった。
転職エージェントに最初に面談してもらったとき、「この経験、ちゃんと刺さりますよ」と言われた。社内ではほぼ誰にも褒められなかった仕事が、外では評価された。
社内評価と市場価値はまったく別物だ、とこのとき身をもって理解した。
2. 副業で「お金をもらう経験」を30歳までに1回やった
副業で稼ぐことを目的にしたんじゃない。他人が金を払う仕事を1回でもやることで、自分のスキルに外部からの値付けをしてもらいたかった。
俺がやったのはクラウドワークスでのライティング案件と、知人の会社のLP制作の手伝い。収益は月数万円程度で大したことはない。でもわかったことは大きかった。
- 自分の「当たり前」が他の人にとっての「できない」だったりする
- クライアントに説明し、納品し、フィードバックをもらう経験は、社内仕事とは全然違う緊張感がある
- 「これで金もらえるんだ」という体験は、自己評価を少し外側から見直すきっかけになる
副業で稼いだ金額より、自分のスキルに市場が値付けをしてくれた事実のほうが何倍も価値があった。
3. 「言語化する習慣」を意図的につくった
これが一番地味で、一番効いたと思っている。
週に1回、その週にやった仕事と学びをNotionに300〜500字でメモするようにした。内容は何でもいい。「〇〇の交渉で、こういう言い方をしたら相手が動いた」「このプロジェクトで学んだ一番の失敗は〇〇」くらいのレベル。
これを2年続けたら、面接で「これまでの経験を教えてください」と言われたとき、スラスラ出てくるようになった。以前は「えーと、何があったかな」とぼんやりしていたのが、具体的なエピソードと数字で話せるようになった。
転職エージェントには「自己PRが明確すぎて逆に珍しい」と言われた。やっていたのはただのメモだ。でも言語化できない経験は、市場では存在しないに等しい。
注意点と失敗談、正直に話す
「資格を取れば市場価値が上がる」は半分嘘だった
29歳のとき、中小企業診断士の勉強を始めた。1年半勉強して、1次試験は通った。でも途中でやめた。
理由は「取ったあとに何をするかが全然決まっていなかったから」だ。資格はあくまでスペックであって、市場価値は「その資格を持って何をできるか」で決まる。資格の勉強をする前に、「なぜ取るか」と「取った後どう使うか」を言語化できない状態でやると、時間だけ消える。
その時間を、さっき書いた「社外に説明できる実績づくり」に使っていたほうがよかったと今は思う。
焦って転職活動したら1社目に落ちた
30歳のタイミングで焦って転職活動を始めたことがある。軸が全然定まっておらず、面接で「なぜ弊社に?」に答えられなかった。当然落ちた。
市場価値を上げることと、転職することはイコールじゃない。まず自分の価値を上げる→次に自分の価値を確認する(転職活動)→その上で転職するかどうか選ぶ、という順番が正しかった。
転職活動は「逃げる手段」じゃなくて「自分の値段を確認するツール」として使うほうが、精神的にも結果的にも良かった。
まとめると、会社員のまま市場価値を上げるのに必要だったのは3つだ
- 社外に説明できる実績を意図的に選んで積む
- 小さくていいので「他人に金を払ってもらう経験」を1回やる
- 仕事と学びを言語化する習慣をつくる
派手なことは何もない。でも30代に入る前にこれをやっておいたことで、転職活動での手応えが明らかに変わった。
「転職しないと市場価値は上がらない」は嘘だ。会社員のまま、今日から動けることがある。